「寝たきり老人」という言葉にドキッとしませんか?ぜひ40代50代の方に読んでいただきたい内容の本です。
同窓会などで集まった時、同じ年なのにものすごく若い人もいれば老け込んでいる人もいる。その差はどうやって生まれてくるんでしょうか。
この本を読んでその謎が解けるような気がしました。
老けた人といつまでも若々しい人の差はズバリ「筋肉」。年をいくにつれ、白髪になったり、耳が遠くなったり、老眼と少しづつ衰えを感じはじめるのに、唯一、筋肉だけは年齢にかかわらず鍛えれば鍛えるほど機能を高めることができるんです。
筋肉は唯一老化に抗う器官である。
筑波大学院教授の久野誠也さん著 飛鳥新社
大腰筋を鍛えろというのはなぜ?
大腰筋とは腰の脊柱と太ももの大腿骨をつないでいるインナーマッスル。
上半身と下半身をつないでいる唯一の筋肉で人間が直立二足歩行をするための重要な役目をしています。
足を大きく上げたり、大きく踏み出したり。
歩くスピードが遅くなったり、すり足気味になったら要注意。大腰筋の老化が進んできている証拠です。
でも大丈夫。気づいた今から適切な運動をして筋肉をきたえれば何歳からでも筋肉量は増えるのですから!!
ただし!何もしなければ目減りしていく筋肉
筋肉量のピークは20代。それから1年毎に1%づつ減っていきます。
1%と侮るなかれ、もしあなたが50代なら30%も減っていることになります。何もしなければの話しですが。
20代を100とすると、
30代90%
40代80%
50代70%
60代60%
生活していて「以前は平気だったことができなくなった、続かなくなった」
体の変化が自分でも気づく頃にはかなりの筋肉量が減っていると思っていいそうです。
筋肉は体の活力エネルギーを産み出す工場のようなもの。例えば車の排気量にたとえると、3000ccの排気量でやっていたものを400ccになったのに同じ事をやろうとしているのだから無理が生じるのも納得です。自分の体という「車」を動かす排気量(エネルギー)を増やすことが必要です。
寝たきりになる前兆?「筋肉のうすうす信号」を見過ごさないで!
筋肉の衰えはきっと生活のなかでうすうす感じているはず・・・。
- 「駅の階段で息切れ」
- 「電車に間に合わそうと走ったら足がつった」
- 「ちょっとした段差につまづく」
- 「階段を降りるとき足を滑らしそうで不安な気になる」
などのうすうす感じるこれらは筋肉からの危険信号、「うすうす信号」です。
筋肉からの声です↓
「だいぶ細くなってきたよ」
「このまま目減りしていったら体動かせなくなっちゃうよ」
筋トレ、今すぐ始めたほうがいいのはこんな人!
- いつも体がだる重い
- すぐ疲れる
- 朝からずっしり体が思
- 夜になったらぐったりする
疲労感が抜け切れないのは筋肉量の低下が原因かも。
筋肉を鍛えるといえば、真っ先に思い浮かぶのはマッチョな体。でもここで紹介しているのは、ただマッチョの身体になるためだけに筋肉を鍛えるのではなく、若々しく健康に生きるための筋トレです。筋肉を鍛えれば10歳若返りも夢じゃない。
アンチエイジングにいい運動とは?
ふたつの運動がカギとなります。
- 筋トレなどの無酸素運動
- ウォーキングなどの有酸素運動
老化の大きな原因の筋肉の衰えを抑える筋トレ、体の内側の衰えの「酸化」や「糖化」をふせぐために有酸素運動の2つ。
この両方をすることがコツです。そして無理をせず少しずつでもいいので一生にわたって長く毎日継続していくこと。
筋トレたったこれだけで老けない体つくり5つのメニュー
1.つかまりスクワット (太もも全体、おしり、大腰筋を鍛える)
- 両足を肩幅に広げ、椅子の背を持って真っ直ぐ立つ。
- 上体は真っ直ぐのまま、膝を曲げていく。
- 息を吐きながらゆっくりと腰をひざの高さまで落とし
- 息を吸いながらゆっくりと元の姿勢に戻る
★ポイント
膝を曲げた時ひざ頭がつま先より前に出ないこと。そしてすべての運動に言えますが、息をつめない。
2.座ってひざ伸ばし (太ももの前側の筋肉を鍛える)
- 椅子に背すじをまっすぐして座り、両手は椅子の座面をつかむ。
- 息を吐きながらゆっくり片方の足をピンと伸ばし、少しキープ。
- 左右交互にする
★ポイント
きつくキックしないで、スローモーションのようにゆっくりと。
3.座って太もも上げ (腹筋・大腰筋)
- 椅子に安定するように座って両手で座面をつかむ。
- 片方の足を引き上げ同時に上体をかがめて膝頭と胸を近づけるように引き付ける
★背中をまるめてもいいので膝頭が顔に近づくくらい大きくゆっくりと足を上げる。
4.足の前後運動 (大腰筋・股関節・大臀筋)
- イスの横に立って片手でイスの背をつかむ。
- 片方の足の膝を曲げて前へグィっと大きく引き上げ、これ以上上がらないと思ったら足を下げながら大きく後ろに引く。
- 後ろにひいた時、膝を伸ばしてかかとを床につけ、ふくらはぎやアキレス腱を伸ばすとベスト。
★大きくひきあげ、大きく引く、かかとで大きな円を描くように。
5.足の左右運動 (太ももの横側・おしり・大腰筋)
- イスの後ろに背すじをまっすぐにしてたち、両手でイスの背をつかみます
- 片方の足を真横にゆっくり上げ、上がるとこまで上げ、ゆっくり戻す
★上体はまっすぐのままで少しキープし、足だけの上げ下げを。
★足の高さは必要ありません、それより真横になることを意識して。
各運動は、まず左右5回ずつを1セットとして始めるのがおすすめです。
筋トレ効果をあげるために運動に挫折しないコツ
上記のような筋トレ運動、身構えてしまうと長く続きませんが、仕事のデスクワークの合間、歯を磨いている間、キッチンやリビングでちょっとしたスキマ時間に簡単にできることばかり。特別な器具も広い場所もいりません。ただ効果を上げるために気をつけたいコツがあります。
筋トレは1回にまとめてやるより数回に分けてやったほうが良い
はじめは「よし!30分筋トレ時間にしてみっちりやるぞ」と張り切るんですが次第にいろんな都合に阻まれてできなくなり、やがて挫折・・・というパターンになる。
それよりはメニューを一日の数回に分けて生活の流れで組み込んで行くほうが続けやすいですよね。
例えばわたしなら
「朝お弁当を作りながらキッチンで足の左右運動、出勤前にスクワット、会社の休憩時間にイスでできる膝の曲げ伸ばし、夜テレビを見ながら・・・」など
朝昼晩に自然に組み込んで当たり前の様に習慣化することの方が継続できます。何よりも継続です。
必ずしも5種類全部しなくていい。1日3分×3回を目安に。
3分の筋トレを1日のうちに3種目する。上で紹介した1種目の筋トレは3分ほどですから毎日の基本として「スクワット」は欠かさず行って、あとは自分でのこり2種目をその日の気分で選んでいくというのが変化もつけられるし、楽しくできるコツです。
こんな健康グッズを使うのも楽しいかも♪
どうでしたか。個人々によって体力も筋力も調子も違うのでご自分の様子をみながら無理をせず、筋肉の声を聞きながら楽しく筋トレこなしていってくださいね。
そして決して身構えず、ながら運動で。習慣づけてしまえばそうすればもうこっちのもの。数年後の自分が楽しみになりますから♪