読んだ本「まっすぐだけが生き方じゃない」

生活のハウツー

「木に学ぶ60の知恵」世界14カ国で翻訳された「読む、森林浴」

センスのいい絵とともにさまざまな知られざる樹木の知恵を人間が見習おうという読みやすい本です。

自分ではどこへも移動することができない木の驚くべき処世術。

何億年も前から地球に存在している樹木が身につけた、

  • 環境への適応力
  • 生き延びる力
  • 繁栄力

それらの知恵はわたしたち人間の生き方に思わぬヒントを与えてくれます。

最近になってやっと植物の生命力と賢さに気づき始めたところでしたが、木たちの知恵は人間よりはるかに賢く、いさぎよい。

木には命があって、考えて、移動はできないけど行動している。

あらためて木は知恵に満ちた生き物なのだと思いました。

何千年、何億年もの歴史のある樹木は、尊敬すべき(大が1000個くらいの)大、大、大先輩です。

木が仲間に知らせ合う、インターネットのつながり!?

木がインターネットを使える?

なんてことはありません、当然。

でも本によるとサバンナで育つ「アカシア」の木は、キリンなどが葉を食べにくると仲間に知らせます。

「葉っぱを食べるやつらが来たぞ!」と。

エチレンガスを発散させて仲間に知らせるのです。

その情報をキャッチした仲間の木たちはタンニンを生成。

草食動物には毒となる苦い味の物質です。

ひとりで無理せず、
助け合おう

引用:木に学ぶ60の知恵〜まっすぐだけが生き方じゃない 文響社

「何か怖いことが起きた時はお互いに心を配りあって、情報をしっかり共有しあいましょう」

という知恵を人間は再確認。

他、今まで知らなかったさまざまな木の生態に驚きながらも、感心し、元気づけられます。

まっすぐだけじゃない生き方 文響社

まっすぐだけが生き方じゃない

ほんの題名となっているのは「サンザシ」の木。

サンザシは地域と時期に特有の同じ方向に吹きつける強い風を受けます。

そういう、あるひとつの地域のある時期(季節や期間)に最も吹きやすい風向きを卓越風(たくえつふう)といいます。

卓越風(たくえつふう)とは

ある地点で月ごと、または年間を通して一番吹きやすい風向。

気象庁 公式ページ参照

長年の決まった方向からの風に吹きさらされて片方に傾いた木は「扁形樹(へんけいじゅ)」

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海岸や高山にも同じ方向から強い風が吹き付ける環境にある木がありますし、

「からっ風」「六甲おろし」「やませ」なども卓越風の一種になります。

風にあたる片側の木の枝が傷つき葉も伸びてこない。

それによって風になびいているような姿になっていくのですが、

木は賢く強くしたたかで、風になびいてただ傾くだけじゃない。

風をうける側の幹と根を補強して、バランスを保つようにし、

倒れにくいように、たくましく生きていくのです。

傾いたって気にしない、まっすぐだけじゃない生き方。

カントリー・ミュージックの女王、ドリー・パートンの名言に、

嵐にもまれた木々の根は、いっそう深く、強くなる」というものがあります。

生きていれば、ときにはつらい時期もめぐってくるもの。

まっすぐ上へと伸びていきたいと願っても、それがかなわない過酷な環境に置かれてしまうこともあります。

まっすぐ、上へ伸びるだけが正解じゃない、と。

環境が過酷で、強い風に吹き続けられて傾いてしまったとしても、そこからしっかり深く根をはり、補強していけばいい。

ネイチャー系の番組などで見かける風になびいた姿で立っている木、確かに形はいびつには見えましたが、力強い生命力を感じていました。

「ここは風がこっちから強い風ばっかり吹くから違うところに移動しよう」ということができない木。

人間だって変えたくても変えれない環境におかれる時もあります。

木は雑念がなくて、シンプルに「強く生きていく」ための知恵にいろいろ学ぶことが多かったです。

あとがき

動物の様に鳴き声もないし、歩くことも、逃げることも、手足を動かすこともない。

思わず植物や木をモノや風景のように見てしまっていたことを反省。

木は生きています。

この本の中には

・湿地に育つため、常に根が水没。酸素が足りず呼吸ができないため、水中まで空気を送るしくみを自らの根につくりあげる「ラクウショウ」という木

・有害金属(ニッケル)が多く含まれている土地に育つため、生育の悪影響を防止するために、ニッケルを土から水とともに吸い上げてクエン酸を利用して無害化し、樹液に流す仕組みを根につくりあげた「セーヴブルー」。

なんと、樹液は青色だそう。

さまざまな木の知恵、木の生き方、性格はまるで人間世界と同じ。

なかなか、自然におもむくことができない方へ、この「読む、森林浴」でぜひ深呼吸を。

イラストも素敵で、癒されます。

ちょっと疲れたなと思った時に手に取ってほしい一冊です。

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